服の色合わせって、なんとなく苦手意識を持っている方が多いのではないでしょうか。「おしゃれに見えるコーディネートを作りたいのに、なぜか自分でやるとしっくりこない」「色を足せば足すほど、ごちゃごちゃした印象になってしまう」という経験は、ファッションに興味を持ち始めた頃に誰もが通る道です。
その悩みの多くは、実は「色の組み合わせにルールがある」ことを知らないだけで起きています。センスの問題ではなく、知識の問題なのです。
この記事では、メンズファッションにおける服の色組み合わせを、基礎から体系的に解説します。色の仕組みから実際のコーデ例、アイテム別の合わせ方、上級テクニックまでを丁寧にまとめました。
読み終えた頃には、「何色と何色を組み合わせればいいのか」が自分で判断できるようになるはずです。難しい理論より「使えるルール」を重視して書いているので、ぜひ最後まで読んでみてください。
【結論】メンズ服の色組み合わせは「3色以内」に絞れば失敗しない
色合わせで失敗する最大の原因は「色を使いすぎること」
ファッションで色合わせに悩む方の多くが、最初にやってしまうのが「とりあえず色を増やす」という行動です。赤いアウター、黄色いバッグ、青いパンツ、緑のスニーカー……と好きな色を重ねていくと、最終的には「何を見せたいのか分からないコーデ」になってしまいます。
色合わせで失敗する最大の原因は、使う色数が多すぎることです。
人の目は、一度に認識できる色数に限界があります。コーディネートに多くの色が混在すると、視覚的な情報が増えすぎてまとまりを感じにくくなります。おしゃれに見えるコーディネートは「整理されている」印象を与えるものが多く、色数を絞ることで自然と洗練された雰囲気が生まれます。
逆に言えば、使う色を意識的に減らすだけで、コーディネートは一気に整って見えます。難しいテクニックより先に、まず「引き算の発想」を持つことが大切です。
まず覚えるべき基本の3色(グレー・ネイビー・ブラウン)
メンズファッションで迷ったときに頼りになる色が、グレー・ネイビー・ブラウンの3色です。この3色は「ベーシックカラー」と呼ばれ、どんな色とも相性が良く、コーデの核として使いやすい色です。
グレーは明暗の幅が広く、ライトグレーからチャコールグレーまで展開が豊富です。白や黒はもちろん、青系・赤系・緑系など様々な色のアクセントを受け止める力があります。ネイビーは品があって清潔感があり、カジュアルからきれいめまで幅広いスタイルに対応できます。ブラウンは温かみのある色で、ベージュやアイボリーとの相性が抜群で、秋冬の落ち着いたコーデに特に重宝します。
この3色を軸に、残りの1色だけ好みのカラーを足すというやり方が、初心者でも失敗しにくい最初のステップです。
色の役割「ベースカラー・アソートカラー・アクセントカラー」の黄金比60:30:10
おしゃれなコーディネートには、色の「役割分担」があります。それが「ベースカラー・アソートカラー・アクセントカラー」という概念で、この3つをバランスよく組み合わせることで、統一感のあるコーデが完成します。
| 名称 | 役割 | 占める割合の目安 | 具体例 |
|---|---|---|---|
| ベースカラー | コーデ全体の土台となる色 | 約60% | ブラック・ネイビー・グレー・ホワイト |
| アソートカラー | ベースを引き立てるサポート役 | 約30% | ベージュ・ブラウン・カーキ |
| アクセントカラー | コーデに変化・個性を加える色 | 約10% | 赤・黄・青・グリーン |
ベースカラーはパンツやコートなど、面積の大きいアイテムに使う色です。ここに無彩色やダークトーンを持ってくると安定感が生まれます。アソートカラーはシャツやカーディガンなど中間のアイテムに使い、ベースとの色の橋渡し役を担います。
アクセントカラーはスニーカー・バッグ・キャップ・マフラーといった小物に使うのが基本です。面積が小さいからこそ、少し鮮やかな色を持ってきてもコーデが崩れません。この黄金比60:30:10を意識するだけで、色数が3色でもバリエーション豊かなコーデを楽しめます。
色合わせの基本知識|メンズが最初に押さえるべき色の仕組み
有彩色と無彩色の違いを理解する
色には大きく2種類あります。「有彩色」と「無彩色」です。無彩色とは、白・黒・グレーのように「色みを持たない色」のことです。有彩色は赤・青・黄・緑など、色相(色の種類)を持つすべての色を指します。
この区別はファッションにおいて非常に重要です。無彩色は「どんな有彩色とも干渉しない」という特性を持つため、コーデのベースとして使いやすく、色合わせの難易度を大きく下げてくれます。白Tシャツに何を合わせても「だいたい合う」と感じるのは、白が無彩色だからです。
色相・明度・彩度とは?3つの要素をわかりやすく解説
色を語るうえで欠かせない3つの要素があります。「色相・明度・彩度」です。難しい言葉に聞こえますが、感覚的に理解することは十分できます。
| 要素 | 意味 | ファッションへの影響 |
|---|---|---|
| 色相 | 赤・青・黄などの「色の種類」 | コーデの系統・方向性を決める |
| 明度 | 色の明るさの度合い | 明るいほど軽く・膨張して見える |
| 彩度 | 色の鮮やかさ・濃さの度合い | 高いほど目立ち・低いほど上品 |
色相は「何色を使うか」という選択に関わります。明度は「暗め・明るめ」の話で、同じブルーでも明度が高ければ水色、低ければネイビーになります。彩度は「くすんでいるか、鮮やかか」という軸で、同じ赤でも彩度が低ければワインレッドやバーガンディのような落ち着いた色になります。
彩度が低い色(くすみカラー)はまとめやすく、彩度が高い色(ビビッドカラー)は目を引きやすいという特性があります。メンズコーデで使いやすいのは彩度を抑えた色が多く、初心者ほど彩度の低い色を選ぶと失敗しにくくなります。
黒・白・グレーがあらゆる色に合う理由
「黒は万能」という話はよく聞きますが、なぜ万能なのかを知っておくと色合わせの理解がぐっと深まります。黒・白・グレーが万能な理由は、先ほど説明した「無彩色」という性質にあります。無彩色は色相を持たないため、どんな有彩色と組み合わせても「色どうしが喧嘩しない」のです。
黒・白・グレーはコーデの接着剤のような存在で、難しい色の組み合わせの間に挟むだけで全体がまとまります。
たとえば、赤と緑という補色(正反対の色)を直接合わせると派手になりすぎることがありますが、間に黒やグレーのアイテムを入れるとバランスが整います。この「クッション」としての役割を理解しておくと、カラーアイテムを使うときの応用範囲がぐっと広がります。
同系色・類似色・補色(反対色)の違い
色の関係性には3つのパターンがあります。それぞれの特徴と使い方を把握しておくと、コーデのバリエーションが増えます。
| 関係性 | 意味 | 与える印象 | 使いやすさ |
|---|---|---|---|
| 同系色 | 同じ色相の濃淡違い(例:水色×ネイビー) | 統一感・落ち着き | ◎ 初心者向け |
| 類似色 | 色相環で隣り合う色(例:黄色×緑) | 自然なまとまり・穏やかさ | ○ 比較的扱いやすい |
| 補色(反対色) | 色相環で正反対の色(例:青×オレンジ) | メリハリ・インパクト | △ バランス感覚が必要 |
同系色は「ブルーの濃淡でまとめる」など、同じ色の明度差を活用したコーデです。失敗しにくく、シックな印象になります。類似色は「オリーブ×マスタードイエロー」のような組み合わせで、自然界でよく見られる配色に近く、見ていて心地よい印象を与えます。
補色は対比が強くてインパクトがありますが、扱い方を間違えるとハロウィンのような派手な印象になりやすいです。補色はアクセントカラーとして少量取り入れるか、トーンを落として使うのがポイントです。
失敗しないメンズ色組み合わせの5つの鉄則
鉄則①:同系色のグラデーションでまとめる
色合わせで最も簡単で確実な方法が、同系色のグラデーションを使うことです。たとえばブルー系であれば、アウターにネイビー、インナーにスカイブルー、デニムにインディゴブルーという組み合わせです。色の系統が統一されているため、バラバラな印象になりにくく、自然とまとまって見えます。
同系色コーデを作るコツは、明度の差をしっかりつけることです。同じような明るさの色を重ねてしまうと、メリハリがなくぼんやりした印象になります。
「何色を買えばいいか分からない」という方は、すでに持っているアイテムの色から1段階明るい・または暗いアイテムを探してみると、自然に同系色のグラデーションが作れます。
鉄則②:ベーシックカラー2色+アクセントカラー1色で構成する
コーデを組む際の王道パターンが、「ベーシックカラー2色+アクセントカラー1色」の構成です。例えば「ブラック+ホワイト+赤のスニーカー」や「グレー+ネイビー+マスタードのニット」といった形です。
このパターンの良いところは、ベーシックカラーで安定感を作りながら、アクセントカラーで個性を出せる点です。コーデ全体が「地味すぎる」「色気がない」と感じたときも、小物に1色加えるだけで印象がガラリと変わります。
ベーシックカラー2色でベースを安定させてから、アクセントを1色だけ加えるという順序を守ることが、このパターンを成立させる条件です。
鉄則③:明るい色と暗い色でメリハリをつける
コーデに奥行きや立体感を出すには、明度のコントラストが欠かせません。上下で明度差をつけるのが最もシンプルな方法で、「白トップス×黒パンツ」「淡いベージュのシャツ×ダークネイビーのパンツ」のように、上半身と下半身でトーンを変えることでメリハリが生まれます。
特に「暗い色を下に持ってくる」組み合わせはコーデが安定して見えるため、初心者の方に特におすすめです。逆に明るい色を下に置くと軽やかな印象になりますが、全体のバランスを取るのが少し難しくなります。
鉄則④:トーン(明度・彩度)を揃えて統一感を出す
「色はバラバラなのにしっくり来るコーデ」と「色の数が少ないのにまとまらないコーデ」の差は、多くの場合「トーンが揃っているかどうか」にあります。トーンとは、明度と彩度を組み合わせた「色の質感・雰囲気」のことです。
くすみカラー同士・ビビッドカラー同士のように、同じトーンの色を集めるとコーデに一体感が生まれます。
たとえばカーキ・テラコッタ・マスタードは、それぞれ異なる色相ですが同じ「くすみ系アースカラー」というトーンで統一されているため、合わせると自然にまとまります。色相が違っても、トーンを揃えることで整ったコーデが作れるのです。
鉄則⑤:有彩色は使いすぎず1〜2色に抑える
有彩色を使う際のルールとして、コーデ全体で1〜2色までに抑えることを意識してください。有彩色が増えるほど、視線が分散してコーデの印象が散漫になります。
「おしゃれな人は鮮やかな色を使っている」というイメージを持つ方もいますが、よく観察してみると、有彩色の総量は意外と少ないことに気づきます。色数が少ないからこそ、取り入れたカラーが際立って見えるのです。
有彩色を1色使う場合はアクセントとして機能し、2色使う場合は類似色か同系色の関係で組み合わせるのが基本です。3色以上の有彩色は上級者向けのテクニックが必要になるため、まずは1〜2色の範囲でコーデを楽しみましょう。
ダサい色の組み合わせとは?よくあるNG例と解決策
ダサく見える原因①:色数が多すぎてまとまりがない
街でよく見かけるNG例として、「赤のアウター+黄色のパーカー+青のパンツ+蛍光のスニーカー」のように、全身に鮮やかな色を詰め込んでしまうコーデがあります。個々のアイテムは可愛かったり格好よかったりしても、まとめると視線がどこへ向いていいか分からず、散漫な印象になります。
解決策はシンプルで、「今日使う色は何色か」を着る前に決めることです。鏡の前に立つ前に、コーデで使う色数を3色以内に設定するだけで、自然と引き算の思考が生まれます。
ダサく見える原因②:カラーのトーンがバラバラ
色数が3色以内でも、「パステルピンク+ビビッドブルー+ダークブラウン」のようにトーンが統一されていないと、まとまりのない印象になります。柔らかい色と強い色、くすんだ色と鮮やかな色が混在すると、服同士が喧嘩しているように見えてしまいます。
色の数を減らしても、トーンがバラバラだと統一感は生まれません。色とトーンをセットで考えることが大切です。
解決策は「同じトーングループから選ぶ」意識を持つことです。くすみカラー同士、淡いパステル同士、ダーク系同士というように、似たトーンで揃えると自然にまとまったコーデになります。
ダサく見える原因③:補色をそのまま使ってしまう
「青と橙」「赤と緑」「黄と紫」のような補色は、対比が強くてコーデに使うのが難しいペアです。色相環で正反対の位置にある色同士は、互いを際立たせる性質を持つため、そのまま同じ面積で使うと派手すぎる印象になりがちです。
補色を直接大きい面積で組み合わせると「ハロウィンコーデ」になりやすいといわれています。
特にメンズファッションで気をつけたいのが「緑×赤」の組み合わせです。アウターが赤で、マフラーや帽子が緑、という組み合わせはクリスマスのような印象を与えやすく、おしゃれなコーデとして成立させるには工夫が必要です。
補色を使うときに失敗しないための注意点
補色は難しいですが、使い方さえ知っていれば「個性的でおしゃれ」な印象を作れる強力な武器になります。ポイントは3つあります。
- 一方の面積を小さくする(アクセントカラーとして使う)
- どちらか一方のトーンを落とす(くすみカラーやダークトーンにする)
- 間に無彩色(黒・白・グレー)を挟んで緩衝材にする
たとえば「ネイビーのパンツ+テラコッタ(くすんだオレンジ)のニット」はブルー系とオレンジ系という補色の関係ですが、テラコッタの彩度が低いため自然にまとまります。「赤のバッグをダークネイビーのコーデに合わせる」場合も、バッグという小さな面積で補色を取り入れているため、コーデが崩れにくいです。
補色は「存在感を出したいときの奥の手」として、まず小物から取り入れてみるのがおすすめです。
メンズにおすすめの色組み合わせパターン別コーデ例
モノトーン(ブラック×ホワイト×グレー)コーデ
モノトーンコーデは、ファッション初心者からおしゃれ上級者まで幅広く使われている王道スタイルです。黒・白・グレーという無彩色だけで構成されるため、「色が喧嘩しない」という安心感があります。シンプルに見えますが、素材感や明度の組み合わせ次第で印象は大きく変わります。
たとえば「白Tシャツ+グレースウェット+黒スキニーパンツ+ホワイトスニーカー」というコーデは、全体がモノトーンでありながら、白と黒のコントラストでメリハリが生まれます。モノトーンコーデは素材感(質感)の違いで表情を出すのがポイントです。ニット素材・コットン素材・ツイル素材など、色味ではなく質感でアクセントをつけましょう。
ネイビー×グレー/ネイビー×ホワイトのシンプルコーデ
ネイビーは「上品・清潔感・知的」というイメージを持つ色で、グレーやホワイトとの相性が抜群です。ネイビー×グレーは落ち着いた大人の雰囲気、ネイビー×ホワイトはさわやかで清潔感のある印象を与えます。
「ネイビーチェスターコート+グレーのタートルネック+ネイビーパンツ+ホワイトスニーカー」のように、ネイビーをベースにグレーとホワイトをアクセントに使うと、スタイリッシュなコーデが完成します。
ネイビーとブラックは似た色に見えますが、同じコーデに混在させると「なんとなくくすんで見える」ことがあるため、意識的に分けて使うか、同じアイテムに統一するのがポイントです。
ブラウン×ベージュ×ホワイトの柔らかな印象コーデ
ブラウン・ベージュ・ホワイトの組み合わせは、温かみと柔らかさを兼ね備えたナチュラルな雰囲気が特徴です。特に秋冬のコーデに取り入れると、季節感が出て自然なおしゃれ感が演出できます。
「ベージュのチェスターコート+ホワイトTシャツ+ブラウンのチノパン+キャメルのチェルシーブーツ」のような組み合わせは、全体のトーンが統一されていてまとまりやすいです。色数は3色でも、明度差をつけることでメリハリが生まれます。
アースカラー(カーキ・オリーブ・ベージュ)でシックに決める
アースカラーとは、土・木・草など自然界の色を連想させるカラーグループのことです。カーキ・オリーブ・ベージュ・テラコッタ・マスタードなどが代表的で、いずれも彩度が抑えられたくすみカラーが多いです。
これらはトーンが共通しているため、異なる色相でも組み合わせやすいのが特徴です。「オリーブグリーンのミリタリージャケット+カーキパンツ+ベージュのスニーカー」は全体が自然界の色でまとまっており、シックで落ち着いた雰囲気になります。
アースカラーは彩度が低いため「地味」に見えるリスクがありますが、素材に凝ることで表情を出せます。ワッフル素材・コーデュロイ・スウェードなど、質感のある素材を選ぶのがポイントです。
モノトーン+1色の差し色で上級者らしく見せる
シンプルなモノトーンコーデに1色だけカラーを加える「差し色」テクニックは、ファッション上級者が好むスタイルです。全体がモノトーンで整っているからこそ、1色の差し色が際立ち、おしゃれな個性として機能します。
「ブラック×ホワイトのモノトーンコーデ+赤いスニーカー」や「グレーのセットアップ+イエローのニットキャップ」のように、小物や1アイテムで差し色を入れるのが基本の使い方です。差し色は面積を小さく抑えることで、コーデ全体のバランスを崩さずに個性を表現できます。
同色系(ワントーン)コーデでトレンド感を出す方法
ワントーンコーデとは、同じ色系統でトップスからボトムスまでまとめたスタイルのことです。「全身ベージュ」「全身ブラック」「全身ネイビー」のように色相を統一することで、スタイリッシュでトレンドライクな印象になります。
ワントーンコーデを成功させるコツは、素材感と明度差を変えることです。同じブラウン系でも、ニットのブラウン・ツイルのダークブラウン・キャメルのレザーシューズと素材を変えるだけで、立体感と奥行きが生まれます。単調に見えないよう、明度に差をつけながら同系色を重ねることが、ワントーンコーデ成功の鍵です。
アイテム別・色組み合わせのコツ
白Tシャツ・グレーTシャツに合う色の選び方
白Tシャツは最も汎用性が高いベーシックアイテムです。無彩色という性質を持つため、どんな色とも相性がよく、「何を合わせても大きく外さない」という安心感があります。特にデニムパンツやブラックパンツとの相性は抜群で、シンプルながら清潔感のある印象になります。
グレーTシャツも白と同様に使いやすいですが、白よりも柔らかな印象があり、ネイビーやカーキとの相性がよいです。白Tシャツには鮮やかな色のボトムスを合わせると白が際立ち、グレーTシャツにはアースカラーを合わせると統一感が出やすいです。
デニムパンツに合わせる色の正解
デニムパンツはブルー系のアイテムですが、様々な明度があるため合わせる色の選び方で印象が変わります。インディゴブルーのデニムであれば、白・グレー・ベージュといったライトトーンのトップスとの相性がよく、すっきりした印象が生まれます。
ダークインディゴや黒に近い濃いデニムは、ブラックやネイビーのトップスと合わせると全体が重くなりやすいため、白や明るいグレーで上半身を明るくするとバランスがとれます。また、デニムにブラウンのベルトやレザーシューズを合わせると、こなれ感が出て上品な雰囲気になります。
アウター(ジャケット・コート)の色選びとインナーの合わせ方
アウターはコーデ全体の印象を左右する最も面積の大きなアイテムです。そのため、アウターの色選びが色合わせの出発点になることが多いです。基本的には、ネイビー・キャメル・ブラック・グレーといったベーシックカラーを選ぶと、インナーの合わせやすさが格段に上がります。
| アウターの色 | 合わせやすいインナーの色 | 印象 |
|---|---|---|
| ネイビー | ホワイト・グレー・ベージュ | 清潔感・知的 |
| キャメル | ホワイト・ネイビー・ブラック | 上品・温かみ |
| ブラック | ホワイト・グレー・ネイビー | クール・シャープ |
| グレー | ネイビー・ホワイト・ブラック | スマート・落ち着き |
| カーキ | ベージュ・ホワイト・ブラウン | カジュアル・自然体 |
アウターの色が決まったら、次にインナーの明度を調整します。アウターが暗い場合はインナーを明るくし、アウターが明るい場合はインナーを引き締め色にするというシーソーバランスが、コーデを整える基本の考え方です。
たとえばブラックのチェスターコートを着るなら、インナーに白シャツや明るいグレーのニットを合わせると軽やかさが生まれます。逆にキャメルのコートにはネイビーやブラックのインナーを入れることで、コーデ全体が引き締まります。
スニーカー・シューズの色とコーデ全体をつなぐ方法
靴の色選びはコーデを「完成させる」最後のピースです。靴はコーデの中で面積が小さいわりに視線が集まりやすく、全体の印象を左右する重要なアイテムです。
最も合わせやすいのはホワイト・ブラック・ネイビーの靴です。ホワイトスニーカーはどんなコーデにも馴染みやすく、コーデを明るく軽い印象にまとめてくれます。ブラックの革靴やローファーはきれいめコーデに品を加え、ネイビーのスニーカーはカジュアルコーデをまとめる役割を果たします。
靴の色をコーデのどこかの色と揃える「リンク」テクニックは、コーデ全体に統一感を生む効果的な方法です。たとえばネイビーのアウターを着るなら、スニーカーもネイビーにするか、インナーの白とリンクしてホワイトスニーカーを選ぶと自然なまとまりが生まれます。
カラーアイテムをおしゃれに取り入れる上級テクニック
差し色(アクセントカラー)の効果的な入れ方
差し色とは、コーデ全体に少量だけ加えるアクセントカラーのことです。地味になりがちなコーデにメリハリを与え、「こだわっている感」を演出するためのテクニックです。
差し色として使いやすいアイテムは、マフラー・ニットキャップ・バッグ・スニーカー・ソックスなど、面積が小さく取り替えやすいものです。シンプルなコーデを作ってから、「この服に何を足したら映えるか」を考える順序で取り入れると、差し色の効果が最大限に発揮されます。
差し色は「コーデの主役を1つ決めてから残りを引き算する」という発想で取り入れると、バランスが崩れにくいです。
補色コーデを成功させるための比率とバランス
補色コーデを成功させるための基本は、「7:3」もしくは「8:2」の比率で一方の色の比率を大きくすることです。同じ面積で補色を使うと目がちかちかするような強い対比になりますが、一方を主役・もう一方をアクセントにすることで、バランスのとれたコーデになります。
たとえば「ネイビーのセットアップ(主役)+テラコッタのスニーカー(アクセント)」のように、主役のネイビーが全体の80%を占め、補色のオレンジ系は足元の10〜20%程度に抑えています。このくらいの比率なら補色の持つ「インパクト」と「おしゃれ感」が両立できます。
同じトーンのカラーで揃える「トーンオントーン」コーデ
「トーンオントーン」とは、同じトーンの色を重ねてコーデをまとめる配色技法です。異なる色相でも、同じトーン(同じ明度・彩度の雰囲気)で揃えると不思議なほど自然にまとまります。
くすみカラーのトーンオントーンが最もメンズコーデに取り入れやすく、「くすんだオリーブ+くすんだブラウン+くすんだベージュ」のように、それぞれは異なる色でも全体がアースカラー系のトーンで統一されています。トーンオントーンコーデは「色相が違っても、トーンが合えばまとまる」という感覚を身につける練習に最適なスタイルです。
自然界・絵画の色彩からヒントを得る配色アイデア
「どんな色を組み合わせればいいか分からない」と感じたとき、自然界や絵画の色彩はとても良いヒントになります。夕焼けの空・森の緑・砂浜の砂……自然界の配色は長い歴史の中で人の目に心地よく映るように調和されています。
たとえば秋の紅葉からインスピレーションを得れば、オレンジ・テラコッタ・ブラウン・カーキのアースカラーが自然と出てきます。青空と砂浜であればブルー×ベージュ×ホワイトという爽やかな配色が浮かびます。ファッションを楽しむうえで、日常の風景や芸術からインスピレーションを取り入れる姿勢が、色感覚を磨く近道になります。
お気に入りの映画・写真・アートのカラーパレットを参考にするのも、ファッションの色感覚を広げる具体的な方法のひとつです。
まとめ|メンズ服の色組み合わせは「基本3色+ルール」で完成する
メンズファッションにおける色組み合わせは、難しいセンスや才能が必要なものではありません。「3色以内に絞る」「ベース・アソート・アクセントの役割分担をする」「トーンを揃える」という基本のルールを守るだけで、コーデは格段にまとまりやすくなります。
まず取り組みやすいのは、グレー・ネイビー・ブラウンというベーシック3色を中心にコーデを組むことです。この3色はどんな色とも干渉しにくく、初心者でも失敗しにくい組み合わせを作れます。慣れてきたら差し色を1色加えたり、トーンオントーンやワントーンコーデに挑戦したりと、少しずつステップアップしていきましょう。
色合わせで大切なのは、「なぜこの色を組み合わせているのか」を自分なりに説明できるようになることです。理由が分かれば、失敗しても修正できます。修正できるようになれば、どんどん自分のスタイルが育っていきます。
知識を「型」として使いながら、自分が着ていて楽しいと感じるコーデを探していくことが、ファッションの一番の醍醐味です。まずは今日のコーデの色数を数えることから始めてみてください。それだけで、色合わせへの意識はぐっと変わるはずです。


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